2018年エル・コレヒオ・デ・メヒコ大学院大学短期日本調査プログラム

2018年エル・コレヒオ・デ・メヒコ大学院大学短期日本調査プログラム

メキシコ大学院大学のアジア・アフリカ研究センター(CEAA)で日本に関わる研究をしている修士課程学生11名が、2018年11月28日から2019年1月16日までの一ヶ月半来日し、各自の研究テーマについて調査活動に励みます。ライナックは、テーマの近い東京大学の研究者・院生とのマッチング、報告会の開催等を通じて調査に協力し、日墨間の学術交流を深める予定でいます。

プログラム概要

東京大学グローバル地域研究機構ラテンアメリカ研究センター(LAINAC)は、2018年11月28日から2019年1月16日にかけて、国際短期プログラム「コレヒオ・デ・メヒコ修士課程学生による日本研修ツアー」を実施します。コレヒオ・デ・メヒコ(COLMEX、メキシコ大学院大学)は、ラテンアメリカを代表する人文社会科学系研究機関の1つです。東京大学の協定校であり、これまでLAINACと研究面、教育面で交流実績を積んでいます。本プログラムでは、COLMEXのアジア・アフリカ研究センター(CEAA)修士課程所属の11名の学生が来日し、東京大学の教員と院生の協力を得ながら日本で現地調査を行います。2016年度にも本プログラムは実施されており、今回で二度目となります(前回プログラムについては「こちら」)。

プログラムの流れ

研修6日目の12月4日、11名のCOLMEX院生と引率の田中道子CEAA教授は東京大学駒場キャンパスを訪問します。研究科長室を表敬訪問した後、キャンパスツアーを行い、図書館利用証等が配布されます。その後、東京大学の教員と院生を前に、参加院生は各々の研究テーマと計画について発表します。以後、参加学生は1ヵ月間、テーマの近い東大の院生と教員と情報交換をしながら、東大の施設を適宜活用しつつ、研究に取り組みます。帰国前には、研究成果の報告会を駒場キャンパスで開催します。

発表者と研究テーマ

Alfredo Alvarez Perez
Energy in Japan Nuclear energy and renewables

Georgina Castillo Flores
Cultural Appropriation and Influence of “Little Women” on Young Japanese Girls from 1906

Erick Alfredo Fuentes del Río
A look into the youth through the work of Inio Asano

Nayelli Berenice Jacques Peña
A Historic vision through Rurouni Kenshin Meiji Kenkaku Romantan manga

Isaías López Tejeda
The use of childhood in the work of Hiroshi Shimizu. Social criticism in time of war

Edisabel Marrero Tejeda
Japanese Pavilion at Venice Biennial (2005-2015): Cultural Policy and Female Participation

Sandy Mie Miyagussuko Shimabukuro
Criminality and delinquency of foreigners residing in Japan and its influence on migration regulations

Bernardo Olmedo Espinoza
Temporality and ritual in the rice cultivation cycle in the Yaeyama islands

María Camila Rodríguez de la Vega Isaza
Historical Ficcionalization: Representations of Oda Nobunaga in anime and manga

Gerardo Tanamachi Castro
Mechanical Engineering Education During the Meiji Period and Its Importance for the Industrialization of Japan

Carlos Eduardo Viveros Torres
Japanese homoerotic traditions: the intertextual nets of Ihara Saikaku and Mishima Yukio

プログラムの目標

COLMEXの院生にとっては、日本で一次資料を得ること、日本語の能力を強化すること、さらには研究にかかわる日本人とのネットワークを構築することが目標となります。東京大学の学生にとっては、COLMEXの院生との交流を通じて学生同士の国際的なつながりを築くと同時に、ラテンアメリカ地域に対する理解を深めること、さらにはスペイン語の能力を高めることが目標です。

プログラムへの参加

COLMEXの参加学生11名は、厳格な選抜を経て決定済みであり、彼らのデータもLAINACに送られてきています。12月4日のイベントには、ラテンアメリカの研究にかかわる駒場キャンパスと本郷キャンパスの教員と学生(院生および後期課程学生)多数の参加が見込まれます。現在、各参加学生の研究テーマに近い学生や教員を探すなど、彼らの滞在中に的確なサポートをできる体制の整備に努めています。

東京大学への訪問報告

研修6日目の12月4日火曜日に東京大学を訪問し、オリエンテーションを行いました。まず、大学院総合文化研究科研究科長室を訪問し歓迎の言葉をいただきました。エル・コレヒオ・デ・メヒコ大学院大学の学生たちは、自身の関心や研究分野についての自己紹介を行いました。

キャンパスツアーを行ったのち、東京大学の学生・教員との交流会を行いました。交流会では、エル・コレヒオ・デ・メヒコ大学院大学の学生から自身の自己紹介や研究テーマについてのプレゼンがなされ、各発表について会場から多くの質問がなされました。交流会後にはレセプションが行われ、フランクな雰囲気の中で、引き続き各々の研究について意見交換が行われました。

2019年1月11日金曜日に再び東京大学駒場キャンパスを訪問し、研究滞在の報告会を行いました。エル・コレヒオ・デ・メヒコ大学院大学の学生から、滞在中の資料調査、現地訪問、フィールドワーク、インタビューの内容、進捗状況、今後の課題についてプレゼンがなされ、各発表について、東京大学の学生や教員から質問、意見が交わされました。